今回はシックハウス症候群とはどんな症状なのか?、シックハウス症候群の対策や改善例について説明します。
【この記事を読んでわかること】
・シックハウス症候群の原因や症状について
・症状が出た場合の対応方法
・シックハウス症候群の対策方法
シックハウス症候群とは?その原因や症状について
シックハウス症候群とは?なんなのか?

画像は、2018年に厚生労働省が出したシックハウス症候群に関する相談件数を示したものです。
これは「科学的エビデンスに基づく新シックハウス症候群に関する相談と対策マニュアル改訂新版」の中の資料の抜粋で、住宅リフォーム・紛争処理センターに寄せられている、シックハウス症候群に関する相談件数を示したデータです。
2003年では546件と最も多いですが、建築基準法の改正により「シックハウス対策」が義務付けられたことで、その後は急激に減少しています。
そして、2009年以後では最も相談が多かった2003年に比べて約1/5程度になっていますが、それでも年間100件程度のシックハウス症候群に関する相談が未だ寄せられている現状があります。
シックハウス症候群になるとどんな症状が出るのか?
シックハウス症候群になると次のような症状が出ると言われています。
・目がチカチカする
・鼻水
・のどの乾燥
・吐き気
・皮膚のかゆみ
・頭痛
・湿疹
・だるさ 等
症状が出るかどうかや、症状の程度などは個人差が大きく、同じ空間にいてもまったく影響を受けない人もいれば、敏感に反応してしまう人もいて、現時点ではどのような体質の方が症状が出やすいかは分かっていません。
ただし、ホルムアルデヒドを含む13種類の化学物質に関して、厚生労働省が化学物質の室内における化学物質の濃度の指針値を次のように示していて、シックハウス症候群の発症における1つの指標になります。
室内濃度指針値(2019.7.23現在)
化合物名 | 室内濃度指針値※ | |
ホルムアルデヒド | 100 μg/m3 | 0.08 ppm |
アセトアルデヒド | 48 μg/m3 | 0.03 ppm |
トルエン | 260 μg/m3 | 0.07 ppm |
キシレン | 200 μg/m3 | 0.05 ppm |
エチルベンゼン | 3,800 μg/m3 | 0.88 ppm |
スチレン | 220 μg/m3 | 0.05 ppm |
パラジクロロベンゼン | 240 μg/m3 | 0.04 ppm |
テトラデカン | 330 μg/m3 | 0.04 ppm |
クロルピリホス | 1 μg/m3 (但し、小児の場合 0.1 μg/m3) | 0.07 ppb (但し、小児の場合0.007 ppb) |
フェノブカルブ | 33 μg/m3 | 3.8 ppb |
ダイアジノン | 0.29 μg/m3 | 0.02 ppb |
フタル酸ジ-n-ブチル | 17 μg/m3 | 1.5 ppb |
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル | 100 μg/m3 | 6.3 ppb |
※:両単位の換算は25℃の場合 |
ただし、室内濃度指針値はシックハウス症候群の症状との明確な関係を示したものではなく、これより低い値でもシックハウス症候群の症状が見られた方もいます。
あくまでこれは、化学物質による有害な健康影響を生じさせないための、それ以下がより望ましいと判断された値となっています。
シックハウス症候群による症状が出たらどうすればいいか
シックハウス症候群ではないかと思ったら、症状に応じて病院の「アレルギー科」か「内科」を受診してください。
その時、症状が起きた経緯やきっかけを正しく医師に伝えてください。
特に症状が現れた際の【経緯】はとても重要なので、必ず思い出して時系列の順番でまとめるのがおすすめです。
また、部屋の空気が汚染されているため、十分に換気して、外に出るなどしてその場を離れるのがいいです。
ただし、部屋に戻ると再度、症状が出る可能性が高いため、次に説明するシックハウス症候群による健康被害へ対策を実行してください。
シックハウス症候群による健康被害の対策とその方法について
シックハウス症候群への対策:家の中の換気を定期的に行う
シックハウス症候群の対策としては、家の中の換気を定期的に行い、化学物質で汚染された家の中の空気を外に出して、外のキレイな空気を入れてあげることです。
またシックハウス症候群の原因となるものを、住んでいるところの部屋に一切、置かないことも重要です。
近年は省エネルギーの観点から建物の気密性が非常に高く、換気を行わないと建材や家具から発生する化学物質の影響を受けやすいです。
朝起きた時や、外出して帰ってきたタイミングなどで、家の換気を行う癖をつけておくことがオススメです。
また、換気を行う際は効率の良い換気を行うことも大切です。
2箇所以上の窓を開けて風の流れ道を作ったり、ワンルームなどの家で窓が一面しかない場合は、壁の換気口や浴室やキッチンの換気性を付けて換気を行ってください。

引用:京都府ホームページ > 暮らし・環境・人権 > 府営住宅・補助優遇制度・耐震・住宅防災 > シックハウス症候群について
家具や建材に使われている化学物質を調べてから購入する
先ほども言いましたが、シックハウス症候群を防ぐための手として、化学物質を発生させる家具や建材などを部屋に一切置かないことです。
そうすることで、そもそも家の空気が汚染されにくい状態になって、シックハウス症候群の対策となります。
化学物質は家具やフローリング、壁などに使われる接着剤や塗料、その他にも芳香剤、消臭剤、殺虫剤などの添加物から発生しています。
代表的な化学物質にはこのようなものがあり、例えば、輸入家具のホルムアルデヒドなどには注意が必要です。
接着剤:ホルムアルデヒド
塗料:トルエン、キシレン
殺虫剤:パラジクロロベンゼン
海外製の輸入家具は、各国の基準で製造されるため、ホルムアルデヒドの使用量に関する検査や検品がされておらず、大量のホルムアルデヒドが使用されているケースがあるためです。
一方、国産の家具であれば「(社)日本家具産業振興会」により制定された次のようなマークがあれば、ホルムアルデヒドがほとんど使われていない家具であることが一目で分かります。
・人にやさしい家具

塗料にはホルムアルデヒドは含まず、接着剤にはホルムアルデヒドがJIS・JAS等級区分で一番安全性の高い「F☆☆☆☆」の家具に付けられるマークです。
・国産家具マーク

「安全・安心・環境」の点に配慮した家具に表示されるマークで、ホルムアルデヒドに関しては放散量が、JIS・JAS等級区分で一番安全性の高いF☆☆☆☆製品であることが条件となっています。
このように、家具など私たちの身の回りには化学物質の発生が多いものや少ないものなど様々です。
そのため、シックハウス対策としては、化学物質の発生する接着剤が使われている家具を処分したり、身の回りの家具など購入する前に化学物質をどれくらい発生するかを調べてから購入するようにしてください。
化学物質を含まない壁材や建材でリフォームまたは新築を立てる
壁材や建材(合板、壁紙、床 等)にはホルムアルデヒドなどの化学物質を発生させるものが使われています。
そのため、シックハウス症候群の対策として、リフォームや新築を立てるときに、化学物質を含まない壁材や建材を使うことが有効です。
例えば、日本の住宅では壁材として90%以上がビニールクロスを使っています。
そのビニールクロスはホルムアルデヒドを発生させるため、シックハウス症候群の原因の1つとなります。
そこでホルムアルデヒドを原料に含まない自然素材の漆喰や珪藻土を壁材に使うことで、シックハウス症候群の対策が可能です。
実際にシックハウス症候群の患者さんの方で、ロハスウォールという会社の国産の天然自然素材100%でできた漆喰や珪藻土を塗って、シックハウス症候群が治まったという事例を聞いたことがあります。
ロハスウォールの国産の天然 自然素材100%の珪藻土について
問い合わせてみると漆喰は、原料に強アルカリ性である消石灰を使用しているため、抗菌性があり、ホルムアルデヒドを発生させないだけではなく、空気中のウイルスや化学物質などを分解してキレイな空気に変えてくれる効果を持つそうです。
実際にロハスウォールでもシックハウス症候群による頭痛に悩まれていたお客様が、壁を自然素材の漆喰壁にリフォームしたら、頭痛が治ったといった事例を聞くことができました。
シックハウス症候群のまとめ
シックハウス症候群とは、家を作る材料となる建材(合板、壁紙、床 等)、家具等に含まれる化学物質の発生などによる、居住者の健康に悪影響をおよぼすさまざまな症状のことをいいます。
また、シックハウス症候群になると、次のような症状が見られます。
・目がチカチカする
・鼻水
・のどの乾燥
・吐き気
・皮膚のかゆみ
・頭痛
・湿疹
・だるさ 等
近年の住宅は省エネルギーの観点から気密性が高く、建材や家具などから発生するホルムアルデヒドなどの化学物質の影響を受けやすくなっています。
対策としては次の3つがあります。
・家の中での換気を定期的に行う
・家具や建材に使われている化学物質を調べてから購入する
・化学物質を含まない家具や壁材、建材を使ってリフォームまたは新築を建てる
この中でも「化学物質を含まない壁材や建材でリフォームまたは新築を立てる」は、特に重要で、
建材の中でもビニールクロスなどの壁材から出る化学物質のシックハウス症候群への影響は、最も大きい要因の1つとされているからです。
壁は家の中で最も表面積が大きいため、どうしても影響を及ぼす範囲が広くなってしまいます。
そこで、ビニールクロスの代わりにホルムアルデヒドが発生しない自然素材の漆喰や珪藻土を塗ることでシックハウス症候群の対策となり、漆喰には抗菌効果もあるので家具やフローリングから発生した化学物質を含む空気も、化学物質を分解しキレイな空気にしてくれます。
ロハスウォールでは化学物質を一切使わない、100%自然素材を原料とした漆喰や珪藻土を扱っていました。
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